今になってみればあのイベントは私の初めての「国際試合」だった。三角みづ紀さんの推輓で出演させて頂いたのだが、家を出る時に「今日は死んでもいいな」と思ったのもよく覚えている。
このボールペンも、数奇な運命をたどったものだと思う。はるばる日本まで来て現地の詩人の手に渡り、てっきり詩を書くのに使ってもらえると思ったことだろう。ところが、私ときたらサイズ感がメモ帳に挟むのにちょうどいいという理由だけで、このペンを動物調査とかの仕事に使い倒し、鳥や虫の種類だの数だのを書きまくった。6年目で壊れたのはボロかったからではない。こんな「fall in love with warsaw」とか書いてあるようなペンを野外で酷使するのは、詩人に太陽の下で肉体労働をさせるようなものだったのだ。本当によく頑張ってくれたと思う。
いつかポーランドに詩の仕事で行く時には、このペンをバッグに入れていこう。壊れてるけど。
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