2019年3月21日木曜日

詩と言葉の冒険

17日に一宮で行われた『詩と言葉の冒険ことだまあーと』。どっぷりと詩に漬かりました。

第一部はライヴ、第二部は参加者の皆様とともに一宮の街を歩いて詩を作り、第三部はそれを持ち寄り、そしてまたライヴ。

携わる人間も外から見る人間も「詩って何だろう」と問い続ける、不思議なアートフォーム、詩。今回、どんどん先生、田上友也さん、私という3人がそれぞれ違うアプローチでそこにアクセスし、また参加者の皆様もそれぞれのベクトルから詩に触れ、その答えを持ち寄る瞬間は幸福なものでした。また、わかることとわからないことが等価であるという詩の凄みも味わって頂けたかと思います。

長年、外房の地に根を張り続けるたまあーと創作工房という磁場なくしては実現しなかったイベントでもありました。心から敬意を表しつつ、今後も自分自身が詩人として歩んでいくことにひとつの小さな信を置けるような一日でした。皆様、ありがとうございました。

☆☆☆

さてさて、中身の濃い日々が続きますが、浸っているわけにも参りません。次のライヴは3月27日(水)。岩本町エッグマンにて、Ete Omnibus Theater#151に出演いたします。

30分、じっくり朗読します。是非お越しくださいませ。

Ete Omnibus Theater#151

3月27日(水)・岩本町 Eggman tokyo east

開場19時・開演19時30分
前売1,540円/ 当日1,540円 (+1drink 540円)

▽出演
ウラダイコク/大島健夫/劇団暴君ハヤブサ'69/天使の左

いいライヴします!

2019年3月16日土曜日

明日また、あなたと詩を。

3月14日、渋谷RUBY ROOMでの、Jacques Thériaultさんをゲストにお迎えしての『POETRY SLAM両極』無事終演いたしました。皆様、本当にありがとうございました。

本邦初のポエトリースラムタッグリーグ戦、抽選の結果、ジャックスさん&yaeさん、道山れいんさん&向坂くじらさん、さいとういんこさん&伊藤晋毅さんの3チームが結成され、総当たりリーグ戦が行われました。優勝したのはジャックスさんとyaeさんのチームでした。おめでとうございます!

このスラムから、ほんの少しでも詩のかけらのようなものを拾って帰って頂けたなら。それが主催のささやかな願いです。

これまで自分が様々なスラムに参加してきた経験から、今自分がジャックスさんをゲストにこれを主催することの意味を考え、当日抽選による、年を重ねたものと重ねるものとのタッグリーグ戦、ジャッジは試合ごとにお客様から選ばれた3名で、点数ボードを掲げるのではなく、勝者だと思う方のスラマーの名前を掲げてもらう、引き分けもあり、という、今回のルールと形式を採らせて頂きました。そして、海外のゲストを呼んでスラムをするということには絶対に不可欠であると考え、私がどの国でもしてもらったのと同じように、ジャックスさんの詩の邦訳の字幕を作成し、スクリーンで流すことにしました。何よりも観客の皆様とジャッジの皆様と、スラマーの皆様に光を放って頂くことができればと望んでいました。


思うに、本当は、勝負の世界、コンペティションというものは、幾千万の中から選ばれた一人だけが生き、あとは死ぬものです。

今生きた一人も、その先のどこかでいつか死ぬものです。しかし、私がポエトリースラムに出会い、そしてそこでやりたいことは、それとは違います。スラムを通じて、人と人とが何かを交換し合うことを実現したいのです。皆が何かを得て帰れるものでありたいのです。

素晴らしいスラムを展開した、ジャックスさん、yaeさん、道山さん、向坂さん、さいとうさん、伊藤さん。スタッフの皆様、ジャッジの皆様、ルビールームの皆様、お客様。

拙い主催でしたが、改めて感謝申し上げます。そして、皆様とともにこの時代のこの世界を生きられることを誇りに思います。

明日また、あなたと詩を。

2019年3月7日木曜日

3月14日『POETRY SLAM両極』に寄せて。

3月14日(木)の『POETRY SLAM 両極』まで、あと一週間となりました。

昨年、カナダのモントリオールで開催された『Richesse des langues』に招聘された際、初めてポエトリースラムのタッグマッチというものを体験し、その魅力を知りました。今回、その『Richesse des langues』のプロデューサー、Jacques Theriaultさんをゲストにお招きし、おなじみ渋谷RUBY ROOMにて、本邦初のポエトリースラム・タッグリーグ戦を開催いたします。

ポエトリースラムは、その場で勝ち負けをつけるものではありますが、勝負であって勝負ではないものです。

勝者がマウントをとって喜ぶためのものではないし、敗者が勝者より劣っているということを証明するものは何もありません。人間の営みの全ての隙間にあまねく存在する「詩」というものの一つのあり方であり、一人ひとりの詩を、あえてかりそめの勝敗が記される場で交換することで、その場にいる人たちが、分断ではなく他者への肯定に辿り着けたなら、それがポエトリースラムそのものの勝利だと思っています。

今回、「両極」という言葉を用いました。この夜のタッグリーグ戦では、年を重ねたものと、年を重ねるものとがタッグを組み、戦います。しかし、それだけが両極をなしているわけではありません。また、カナダから来たJacquesさんと日本の詩人たちの対のみが両極をなしているわけでもありません。個人の内面に、そして人の人とのかかわりの中で、私たちの営みにある様々な「両極」を、この夜に詩の力で浮かび上がらせ、それを抱きしめることができれば。それが、僭越ながら主催者としての願いです。

是非、この夜の目撃者になってください。そして、当日先着で3分×6枠のオープンマイクも設けました。奮ってご参加ください。

 
2019年3月14日(木)・渋谷 RUBY ROOM

19時30分開場/20時開演・入場料2000円+1ドリンク

▽出場
Jacques Thériault 
さいとういんこ
道山れいん
伊藤晋毅
向坂くじら
yae

▽司会進行
大島健夫

心より、お待ち申し上げております。